「農耕民族」といわれてきた日本人は、耕すことを農の基本としてきました。
土地を耕すのは、土に酸素を供給することが必要だからです。
しかし、野生の植物は人間が土を加えなくてもたくましく育っています。
それは、イネだって同じなのです。
土を耕さないことで、稲は自らの根を太くして、硬い大地に根を張り
土のミネラルを貪欲に吸収しながら、根も茎も強く成長していくのです。
稲自体がじょうぶで抵抗力があるため、農薬を使う必要もなくなるのです。
また、水田に水を張っておくことで、お米にとって最高の環境をつくります。
その土壌にイトミミズが繁殖し、そこにプランクトン等の微生物が増殖する。
その微生物を餌として、おたまじゃくしや小魚類が増殖し
それらを餌にする野鳥が集まるといった食物連鎖による生態系ができます。
化学肥料や農薬、除草剤を使わずとも、自然の生き物が雑草の発芽を抑え
害虫を食べてくれ、有機物を完全に分解した堆肥が栄養を与えてくれます。
自然の生態系が育てた生命力に満ちたお米、それが『自然耕米』です。